about

 遠江屋は明治初期、雲仙地獄にほど近い現在地に、旅人や行商人の疲れを癒す木賃宿として創業しました。

その後、地域に親しまれる食堂となり、昭和20年代に土産品店を開業。ほどなくして湯せんぺいの製造を始めました。

創業時より理念として貫いてきたのは地域によりそう心。観光地として訪れる旅行者だけでなく、温泉街で暮らす地元の方々に愛されるお店として、日用品など幅広い商品を扱っています。

観光のスタイルが多様化する現代。土産品は「旅を持ち帰る」ツールだと考えています。持ち帰った友人たちに、土産を通して今の雲仙を伝えてほしい。その思いから、地元雲仙産にこだわった菓子作りのほか、島原半島由来の土産品をセレクトしています。

これからも雲仙の歴史と文化をお菓子にのせて、全国のみなさまにお届けします。



■webサイト
https://www.unzen-yusenpei.com/


■Facebook
https://www.facebook.com/tohtoumiya/



「湯せんぺいについて」
 湯せんぺいとは、小麦粉、砂糖、卵に重曹を加え、温泉水で練り上げた、ほんのり甘く、サクッと香ばしいウエハースのようなお菓子です。明治初期、まだ島原城にお殿様がいた時代、温泉好きのお殿様に献上する菓子として製造されたのが起源とされています。

 遠江屋の湯せんぺいは、小麦粉の中でも厳選した2種類の中力粉を使用。独自の配合でブレンドすることにより、美しい焼き上がりと、サクサクと軽い歯ざわりを引き出すことにたどりつきました。

 また、普賢岳の恵みである温泉水にもこだわり、雲仙市内から湧き出る3つの源泉のうち、ほどよい塩加減の食塩泉を、職人自らがくみ取りに行きます。それから煮沸殺菌したものを生地に練りこんでいます。


「純一枚手焼き湯せんぺい」
 遠江屋は現在でも唯一、一丁型の金型で一枚一枚湯せんぺいを焼き上げる、昔ながらの「純一枚手焼き製法」を残す店です。

 かつては店先でこの手法で焼く店が多く、温泉街の風物詩として長く親しまれてきました。しかし、合理化の波により、複数枚を同時に焼くことができる大型機械焼きでの大量生産が主流となり、現在ではこの技を継承するのは当店一軒のみとなりました。

 純一枚手焼きの湯せんぺいは口に入れた途端、舌先で溶けていってしまう軽やかさ。噛み続ける必要がないほど、一口一口がソフトで、ご高齢のお客様が「歯がいらないわね」と喜んでおられます。

 店内にただよう、ふんわりした甘い香りとともに、ぜひ焼き立ての一枚を味わってみてください。
また、純一枚手焼きならではの産物が、金型からはみ出した、もちもちの「みみ」。かつては「山スルメ」とも呼ばれ、もっちりとした触感と、やさしい甘さが後を引く逸品です。「きょうはみみ無かんね?」が合言葉の、知る人ぞ知る、隠れた人気商品です。 一日焼いても約300枚が限度の純一枚手焼き湯せんぺいですが、雲仙温泉街の貴重な風景の一部として、後世に伝え続けていくことを使命に取り組んでいます。